第2話 基本設計開始設計監理契約

11月26日 正式依頼
しばらくして下記のメールがあった。正式依頼だ、やった!!

こんにちわ、長谷川さん。

先週、母と共に伺い話をして長谷川さんに設計を依頼することを決定しました。

早速ですが、設計に取り掛かってください。
それから、設計案を提示します。(一応、意見をまとめてみました)

1階
・リビング(子世帯)
板の間、中央にほりこたつ式の大きなテーブルを設置。テーブルは、床下に収納可
能にする。(希望です予算の関係で不採用でも可)
・ダイニングキッチン(子世帯)
対面式
・仏間兼ゲストルーム(共有)
和室、リビングとつながっており全面開閉式の引き戸で仕切ることが可能とする。
・バスルーム(共有)
浴槽および洗い場とも広くゆったりできること。大人1名と子供2名がゆとりお
もって入浴できる。ジェットバス+カワック設置
・トイレ

2階
・茶の間+寝室(親世帯)
和室で寝室と居間はつながっているが間を仕切ることで2部屋にもなる。
・キッチン(親世帯)
小さくてよい
・子供部屋(長女)
フローリング
・トイレ

3階
・子供部屋(長男・次男)
フローリング
・寝室+居間(子世帯)

全体を通して、
・空間のデッドスペースを極限までなくしてほしい。(圧迫感がなく尚且つ実際は狭
いのだが、広々に感じるような空間設計にしてほしい)
・家具は創り置きにしてほしい。
・部屋には必ず、テレビ端子とLANケーブル端子を付けてほしい。
・2階と3階にはベランダをつけてほしい。

その他
実は、家の東側に井戸があります。(隣の家との境に)
で、小型ポンプを利用して、洗濯水と食器洗い用として今も使用しています。
私が子供の時分には飲料水としても使っておりました。(保健所の検査をしていないので飲料にはしていません)
この井戸は、阪神大震災時にも近所の人々に水を供給し大変喜ばれた井戸なので、建替え後にも使用できるようにしたいのです。(洗濯用として)

いろいろと、希望を書きましたがあくまで参考にしていただき、長谷川さんの観点から設計してみてください。

予算は、○○万円で、住宅金融公庫をしようしたいと思います。
今後、手続きについてもアドバイスください。

とてもありがたい反面、気持ちが引き締まる瞬間である。さあ、いつものように気合い入れて頑張るぞ!!

11月28日 初めての現場視察&資料をもらう
正式に依頼がHさんからあったので、早速現場に調査に向かうことに。いつものパターンでまずは嫁さんが同行、とにかくできる限りの資料を集めるべく現場に向かう。現場はHさんの御両親が住んでいる木造2階建てが建っている、これを解体後新しい家を建てる予定なのだ。お母さんと色々お話をしたが、やはり今のお家にもかなり思い入れがあるようだった。そりゃそうですよね、お母さんが若いころから長年すんできたお家ですものね。思い入れがない訳がありません。その思い入れ以上の新しい家を作らなければいけないと言う任務を与えられた私は、これからしっかりHさん御家族と交流し、そのなかからいっぱいヒントをもらいHさん御家族にぴったりのお家を作らなければいけないと言うプレッシャーに打ち勝つことが出来るのだろうかと、内心ちょっと不安になりながら事務所へ帰ったのであった。

11月29日 基本設計開始
いよいよ基本設計開始だ!!いつもは私の得意技とみんなに言われている、フリーハンドでのプランを作成提出しているのだが、今回のHさんのお家はなぜかいきなりCADを使い基本設計を始めた。理由は敷地面積が小さいのに容積率が150パーセントととても厳しい面積的な制約、それに輪をかけたのが第1種低層住居専用地域で高さ制限が厳しい(恥ずかしいお話、後でわかったのだが、日影図を提出しなければならない状況であったのです)と言う最初からギリギリの設計をしなければならないと言う理由で、いやいやながらCADを使い始めた私の姿がそこにあった。

12月3日 ファーストプラン提出
Hさん御家族全員のキャラクターを把握した後で、自分なりの答えを出したプランを完成させた。それなりの自信を持ったプランだったので、プレッシャーもなくHさんに連絡、そして御自宅に伺った。そして待望のプラン提出。さあ、みんなの反応はどうか??

家族みんなで繁々と図面をながめている。私はこっそり顔色をうかがいながら、色々と説明。とりあえずは全然ダメと言う訳ではない様子。ちょっとホッとした私。今日のところはとにかく家族みんなでじっくり話し合ってプランに対する要望を言って下さいとお伝えして事務所に帰った。

12月5日 間取り変更
ファーストプラン提出後、最初のメール。私としてはまずまず合格点かな?と言う感じを受けました。以下そのメールです。

こんにちは、長谷川さん。

さて、先日頂いた設計概要図ですが、色々と意見が出てきて喧々諤々の末、意見を統一しましたので次の通り変更願います。(文句?いや意見が出るのは母だけですが...(^_^;))

・間取りについての変更点
1.1階と2階の部屋の位置を東西逆にしてください。
  ガレージと台所を東側にそして、ゲストルームと居間を西側にして、浴室、洗面所と子供部屋を東側に、親世帯の住居を西側にしてください。ちなみに、南北の位置関係は現状のままで良いです。(例えば、ゲストルームは北で居間は南)

2.洗濯機は台所に置くようにしてください。

3.洗濯機が1階に移動するので、洗面所近辺に空間ができます。そこで、もう一度、トイレ、洗面台、収納の位置や間取りを見直してほしいです。要望は、収納を広くしてフトンや衣類を収納できるようにしたいのです。(湿気の問題がないように)場合によっては、隣接する子供部屋のクローゼットも小さくなってもいいですよ。(子供部屋のクローゼットは現状の半分にしても結構です)

・私個人の感想
第一印象は、もっと遊び心があってもよいのではないかと思いました。面白味にかける平凡な間取りだなあと思っています。しかし、限られた土地しかないのでしかたないでしょうね。その中で空間を最大限に利用しようとするならば正方形にならざるおえないのでしょう.......だけと、結構気に入っております。間取りではあまり遊べそうもないので、各部屋の設計ではいろいろと遊んでみたいなあと思っとります。今後、遊び心のある部屋の設計をどしどし提案してください。期待しています。

う〜ん、厳しい意見だ。遊び心をプランにと言われてもあまりに面積の制約が厳しすぎる。くそ!!なんとか起死回生の計画が出来ないだろうか??私の意地とプライドにかけてなんとかするぞ!!

と気合いが入る私だが、この後、寝屋川S邸に続き、申請関係でまたまた思わぬ事態が!!

12月10日 基本設計終了
要望をなんとかクリアし、Hさん御家族にも妥協して頂くところは妥協していただき、なんとか基本設計終了!!めでたく設計監理契約の運びに。

12月15日 いきなり見落としトラブル発生!!
基本設計が終わり本格的に役所に調査に行った嫁さんからかなり弱った様子で電話連絡があった。内容を聞くとこの地域は3階建てを建てると言うことになると指定建築物扱いになり、近隣説明と日影規制を受けることになるとのこと!!ぎぇぇぇぇぇ〜〜〜〜。道路斜線と北側斜線だけだと思って楽勝、楽勝と安心しきっていた私にまたもや詰め甘さが出てしまった。ちゃんとしらべとかんか〜い!!と自分に言い聞かしながらも、「あかん、とにかく今は、現在の計画で建築可能かを調べるのが先決や!!日影図や〜〜〜〜〜〜〜」と吠えながらコンピューターに向かうこと1時間、北側が道路だったので全然楽勝!!とりあえず安心。しか〜し、指定建築物扱いになると現場に看板を設置して、30日たって問題ない状態で始めて確認申請受理なのである。「あか〜ん看板や!!」と叫びながら事務所のみんなにさっそく看板作成の段取りの手配をした。私と嫁さんはホームセンターに走り看板に適した板を購入、そして看板の記入内容をしっかりチェック。金曜日であったので月曜日にはこちらでやれることは全部やろうと言うことになり、嫁さんはその後指定建築物の申請書を2日で作成、週明けの月曜日には提出、そして看板を設置した。これでなんとか1月18日には確認を受理してくれるので、1月中には確認申請がおりるだろう。

12月17日 設計監理契約
指定建築物の申請が気になりながらも、設計監理契約の日を向えた。この日はHさん一人で来所、二人でこれからの事をしっかり打ち合わせした、設計内容と言うよりは家族の人間関係にことだ。やはり2世帯住宅と言うのは人間関係の面ではとてもしっかりと考えなければ行けないことを再認識させられた。よ〜しこれから頑張るぞ!!