第10話 最後に

7月25日 撮影の日
待ちに待った、建築写真の撮影の日だ。待望の大竹さんとの出会いの日である、私としてはこれでやっと1つのプロジェクトが終わった気になるのである。京阪電車の寝屋川市駅で待ち合わせしてから撮影に向かう。私個人としては大竹さんの評価が気になるところだ。大竹さんのS邸の感想は、今回は今までのスタイルとは違い、かなり作り込んでいるのがわかるそうだ。これは私にとってはとても嬉しいコメントである。

私達、はせがわ事務所も家具を移動させるなどの肉体労働の仕事があったのでスタッフ全員で撮影に付合うことにした。うちのスタッフ達も今まで本格的な建築写真の撮影風景を見たことがないので、初めての本格的な写真撮影に興奮していたようだ。

今回撮影された写真がマニアックでとても内容の濃い、情報満載の雑誌「男の隠れ家」2001年12月号に掲載されました。とても写真がよくってSさんも喜んでくれましたし、私達も大満足の内容でした。

2002年1月23日 最後に

今回のプロジェクトは私にとってはとても思い入れもありました。色んなトラブル等ももちろんありました、しかし今までとは違った充実感を得たことも確信できました。そしてなによりも私のホームページを見られての初めての依頼でもありますので、なにか今までとは違った感覚が私の中にはあるのです。

もちろん、今までの仕事も全力でやってきましたが、今回のクライアントのSさんは、要望としてこちらに言ってくれたのは、部屋数ぐらいで他はほとんど、お任せで仕事をさせてくれました。例えばプランが出来た時もほとんど1回で基本コンセプトはOKでした。このプロジェクトをはじめた時から、これは行ける!!自分のデザインができる、空間づくりができる!!とチャンスにも感じましたし、出来上がった今も、自分のなかでも建築の仕事をし始めて、初めて自分なりにデザインした家が出来たと言う実感を凄く感じています。

もちろん今までのお施主さんに不満を言っている訳では決してありません。今までも十分充実した仕事をさせてくれましたし、それぞれの家に思い入れがあります。私自身、建築は施主、設計者、施工者や関わる人全ての協同作品だと思っていますので、出来上がった時の喜びはいつも嬉しいものです。

ただ今回の仕事だけはそれに、ちょっとだけそれにプラスαがあったのです。お施主さん主導でなく、私主導でデザインが出来たって言うのは生まれて初めてのことでした。(ちょっと大袈裟かな)なおかつ、その状況でSさんがとても喜んでくれたのは本当に嬉しいことでした。「私はなにもわからないから長谷川さんに任しただけよ」って言葉はとってもジーンと来るものがありました。

笑ってしまうかもしれませんが、この瞬間が「ああ、この仕事しててよかった」って時です。

と言いながら、もちろんこれからも自分の意見を大いに取り入れて欲しいと言う方も大歓迎ですよ!!(笑)

最後にSさんを始め、このプロジェクトに関わってくれたみなさん、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

ありがとうございました。


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追記、2002年竣工後、初めてのSさんからの年賀状です。
この年賀状を見た時が、建築やってて良かったって思う瞬間でもあります。
Sさんに感謝!!